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キューブシステム(2335)の株主優待・配当利回りを解説|配当性向50%方針で総合利回り4.62%

銘柄分析-キューブシステム(2335)-アイキャッチ

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こんにちは、ニッパーです!

この記事では「銘柄分析」を配信していきます。

最終的な投資判断はご自身で行っていただく必要がありますが、皆さんの銘柄探しの参考になり、安心できる投資への一助となれば幸いです。

ニッパー

自己資本比率76.5%で実質無借金。
配当を出す体力という意味では、かなり安心して見ていられる会社です。

目次

はじめに

自己資本比率の高さと配当利回りの良さ、この2つが決め手で買った銘柄です。

キューブシステムを買い始めたのは2026年に入ってからでした。S株(単元未満株)でこつこつ買い集め、2026年3月10日に200株まで増やしています。単元は100株なのですが、この会社の株主優待は200株からなので、最初から2単元を目標にしていました。

決め手になったのは財務です。自己資本比率76.5%、有利子負債はほぼゼロ、現金は68億円。そのうえで配当利回りは4%台に乗っていました。IT系の会社は成長期待で買われて利回りが低い銘柄も多いなか、ここは数字で納得して買える水準だったと感じています。

※本記事の株価・利回りは、2026年9月18日終値1,105円をもとに計算しています。

この記事を読むと分かること
  • キューブシステム(2335)の事業内容・業績・配当の状況
  • 株主優待の内容と権利確定日
  • 権利確定日までにいつ買えば間に合うか
  • 私が実際に購入を判断した理由と、リスクとして考えていること

キューブシステムとはどんな会社か

キューブシステムは1972年7月に「カストマエンジニアーズ株式会社」として設立された、独立系のシステムインテグレーターです。1990年に現在の社名へ変更し、2002年10月にジャスダックへ上場、2014年に東証一部、2022年4月からプライム市場に所属しています。本社は東京都品川区大崎、連結従業員数は938名です。

事業の中身

事業はシステムソリューション・サービスの単一セグメントですが、社内では3つのビジネスモデルに分けて管理しており、決算でもこの区分で数字が開示されます。2026年3月期の売上高は184.98億円でした。

最大の柱がエンハンスビジネスで、売上高94.51億円・構成比51.1%。すでに動いているシステムの保守や改良を継続的に請け負う分野で、景気に左右されにくいストック型の収益源です。ただし2026年3月期は収益性の低い案件を見直したため、前期比16.4%減となりました。

SIビジネスは売上高77.31億円・構成比41.8%。レガシーシステムのモダナイゼーション案件が大型化し、前期比23.9%増と伸びています。デジタルビジネスは売上高13.15億円・構成比7.1%とまだ小さいものの、コンサルティングや先進技術支援の受注が増え、前期比62.7%増と最も高い伸び率でした。

会社全体の売上高が前期比0.8%増とほぼ横ばいだったのは、エンハンスを絞ってSIとデジタルに人を回した結果です。中身の入れ替えが進んだ1年だったと見ています。

売上の約75%が野村総合研究所と富士通

この会社を見るうえで外せないのが、販売先の集中です。有価証券報告書のリスク欄には、2026年3月期の総販売実績に対する野村総合研究所グループの割合が48.7%、富士通グループが26.2%と明記されています。合わせて約75%です。

野村総合研究所とは2022年12月に資本業務提携を結んでおり、単なる下請けではなくパートナーとしての関係にあります。大手SIerの安定した仕事を継続的に受けられるのは強みですが、この2社の投資計画や発注方針が変われば業績に直接響く構造でもあります。会社側もエンドユーザーとの関係構築で影響を薄める方針を示していますが、すぐに解消できる話ではないと考えています。

中期経営計画・今後の方向性

中長期経営ビジョン《VISION 2026》のもと、2024年度から2026年度までの第2次中期経営計画が進行中で、2027年3月期が最終年度にあたります。

財務目標はROE14.0%以上、連結営業利益率10.5%、従業員1人当たり連結売上高25百万円。2026年3月期の実績はROE14.0%で目標を達成した一方、営業利益率は8.4%、1人当たり売上高は23.4百万円で未達でした。利益率の引き上げが残った課題であることは会社自身も認めています。

なお2026年6月2日には、長年協業してきた株式会社システムクリエイトと資本業務提携契約を締結しました。東京・福岡の拠点を連携させ、生産基盤を補強する狙いです。

株主優待について

キューブシステムの株主優待はJCBギフトカードです。9月末を基準日とする年1回の実施で、継続保有期間の条件はなく、保有株数だけで金額が決まります。

株主優待の内容

対象

200株以上

優待内容

JCBギフトカード(1,000円相当~)

権利確定日

2026年9月30日

贈呈時期

2026年12月頃

注意したいのは、単元は100株なのに優待は200株からという点です。100株だけ持っていても優待の対象にはなりません。優待まで取りにいくなら、最初から2単元を前提に考える必要があります。

一方で継続保有期間の条件がないので、買ったその年の9月末に間に合えば初回から満額もらえます。長く持たないともらえないタイプの優待が増えているなかでは、分かりやすい設計だと感じています。なお優待制度の内容は、適時開示を確認できる範囲では変更されていません。

保有株数による金額の違い

保有株数優待内容
200株以上JCBギフトカード1,000円分
400株以上JCBギフトカード2,000円分
1,000株以上JCBギフトカード3,000円分

金額は保有株数だけで決まります。投資額に対する効率で見ると200株と400株は同じで、200株なら22.1万円で1,000円分(優待利回り0.45%)、400株でも44.2万円で2,000円分(同0.45%)と変わりません。1,000株になると110.5万円で3,000円分(同0.27%)まで下がります。優待を狙うなら200株か400株、それ以上は配当を目的に増やす、という考え方になる銘柄です。

いつまでに買えば間に合うか

権利確定日(9月30日)の2営業日前が「権利付最終日」となるため、株を購入するのはそれより前に済ませておく必要があります。実際に取引される際は、証券会社の取引カレンダーで最新の権利付最終日をご確認ください。

権利付き最終日権利落ち日権利確定日
2026年9月9/28(月)9/29(火)9/30(水)

この銘柄は配当が年2回で、9月末が中間配当の基準日にもなっています。2026年9月28日までに200株を買っておけば、9月末のJCBギフトカードと中間配当の両方の権利が取れる形です。

同じ9月末が権利確定日の銘柄として、都築電気(8157)の株主優待・配当利回りを解説も書いています。
また、9月に優待がもらえる銘柄を、配当と優待を合わせた総合利回りの高い順にまとめて比較しています。ほかの銘柄と見比べたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

配当+優待の利回りを計算してみる

2026年9月18日時点の株価(1,105円)で計算すると、優待がもらえる200株に必要な投資金額は約22万1,000円です。

配当利回り+優待利回り

配当利回り(予想)

約4.16%

2026年9月18日時点

優待利回り

約0.45%

200株保有の場合

配当+優待合計

約4.62%

200株を保有した場合、年間配当9,200円(会社予想46円×200株)とJCBギフトカード1,000円分を合わせて、年間約4.62%相当のリターンが期待できる計算です。

利回りの大部分は優待ではなく配当が作っているので、この銘柄は「配当が主、優待が従」として見るのが実態に近いと考えています。

配当について

配当方針は「連結配当性向50%」

キューブシステムは2024年4月24日の取締役会で、配当の目安を連結配当性向40%から50%へ引き上げることを決議しました。第2次中期経営計画における株主還元強化の一環で、2024年3月期の期末配当から前倒しで適用されています。

配当方針

持続的な成長のために必要な内部留保を確保しつつ、株主各位への還元として連結配当性向50%を目安に安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。

さかのぼると、2021年3月期の時点では目安は35%でした。そこから40%、50%と段階的に引き上げられてきたことになります。DOEや累進配当のような踏み込んだ方針ではないものの、利益が伸びれば配当も伸びる設計がはっきりしている点は評価しています。

普通配当は7期連続増配、2027年3月期は据え置き予想

1株あたり配当は、2020年3月期の18円から20円、23円、26円、35円、40円、46円と増え続けており、7期連続の増配となっています。10年で見れば2017年3月期の14円から3.3倍です。

なお2023年3月期の配当は50円ですが、これは普通配当26円に記念配当24円が上乗せされたものです。翌2024年3月期の35円は見かけ上の減配に見えますが、普通配当ベースでは26円→35円と増えています。グラフでも記念配当は分けて表示しています。

一方、2027年3月期の会社予想は46円で据え置きです。増配は一度止まる見込みで、その理由は次のEPSの話につながります。

キューブシステム(2335)配当金推移
キューブシステム(2335)配当金推移

配当性向は44.5%、50%の目安にはまだ余地

EPSは2020年3月期の38.69円を底に、62.11円、69.82円、70.35円、70.39円、83.81円と伸び、2026年3月期は103.37円と初めて100円を超えました。配当性向は2023年3月期こそ記念配当で71.1%まで上がりましたが、直近は49.7%、47.7%、44.5%と50%の目安の少し下で推移しています。

ただし2026年3月期の純利益15.64億円には、政策保有株式の売却による特別利益4.62億円が含まれています。2027年3月期の会社予想EPSは98.83円と前期を下回る見込みで、配当46円に対する予想配当性向は46.5%。増配が止まるのは、この特別利益の反動が理由です。営業利益は15.58億円から18.00億円へ15.5%増の予想なので、本業は伸びる前提で配当だけ据え置きという形になっています。

キューブシステム(2335)EPS・配当性向推移
キューブシステム(2335)EPS・配当性向推移

配当利回りの推移

各年度の有価証券報告書が提出された時点の株価をもとに算出した、実績ベースの配当利回りです。過去10期は1.70%〜4.54%のレンジで動いてきました。最も高いのは直近の2026年3月期の4.54%で、株価が1,000円台で足踏みするなかで配当だけが伸びた結果、利回りは10年で最も高い水準にあります。

※記事の前半で計算した予想配当利回り約4.16%は、2027年3月期の会社予想配当46円を2026年9月18日時点の株価1,105円で割ったものです。基準となる時点と配当額が異なるため、グラフの数値とは差が出ています。

キューブシステム(2335)配当利回り推移
キューブシステム(2335)配当利回り推移

※配当利回りは、各期の有価証券報告書提出日の終値をもとに算出しています

今後の増配余地をどう見るか

原資という面では余裕があります。2026年3月期の配当総額は7.23億円で、純利益15.64億円の半分以下。営業キャッシュフロー7.67億円に対しても収まる水準です。配当性向44.5%は目安の50%までまだ5ポイント以上あり、利益が伸びればその分だけ配当が増える余地が残っています

ただし配当性向を基準にする以上、増配のドライバーは利益そのものです。2027年3月期のように特別利益の反動でEPSが下がれば、配当も止まります。中期経営計画で掲げた営業利益率10.5%に近づき、本業の利益でEPSを押し上げられるかどうかが、増配再開のカギになると考えています。

私が実際に購入した理由

業績・財務面での判断

2026年3月期は売上高184.98億円(前期比0.8%増)、営業利益15.58億円(同12.9%増)、経常利益15.81億円(同13.5%増)、純利益15.64億円(同24.0%増)でした。売上はほぼ横ばいですが、不採算案件を絞り込んだぶん利益率が改善しています。10年で見れば売上高は128.99億円から1.43倍、営業利益率は6.1%から8.4%まで上がってきました。

採算面には課題も残ります。2026年3月期は大規模案件で体制構築と生産性が追いつかず不採算が発生しており、中計目標の営業利益率10.5%にはまだ距離があります。2027年3月期第1四半期は売上高45.52億円(前年同期比0.1%増)、営業利益3.55億円(同11.7%減)と減益スタートでした。通期は増収増益の予想なので、下期でどこまで戻すかは見ておきたいところです。

財務は素直に良好です。2026年3月期末の自己資本比率は76.5%、有利子負債は短期借入金2.3億円のみで実質無借金、現金及び現金同等物は68.26億円あります。BPSも346円から751円まで10年で2.17倍に積み上がっており、配当を出す体力という意味では申し分ありません。

キャッシュフローは年によって振れます。2025年3月期は営業CFが2.55億円まで落ち込みましたが、2026年3月期は営業CF7.67億円、投資有価証券の売却もあってフリーCFは11.38億円と過去10期で最大でした。

キューブシステム(2335)売上高・営業利益率推移
キューブシステム(2335)売上高・営業利益率推移
キューブシステム(2335)BPS・自己資本比率推移
キューブシステム(2335)BPS・自己資本比率推移
キューブシステム(2335)キャッシュフロー推移
キューブシステム(2335)キャッシュフロー推移

株価水準での判断

2026年9月18日終値1,105円は、年初来高値1,135円(1月16日)から約3%下、年初来安値998円(4月30日)からは約11%上の位置にあります。時価総額は約174億円です。

指標で見ると、会社予想EPS98.83円に対して予想PERは約11.2倍。2026年3月期末のBPS751.46円に対してPBRは約1.47倍です。PBRだけ見れば割安とは言えませんが、現金68.26億円に対して有利子負債が2.3億円しかなく、ネットキャッシュが時価総額の4割近くを占める点は考慮したいところです。

年初来のレンジがおおむね1,000円〜1,135円と狭く、配当利回りも4%台で下値を支えています。1,000円近辺まで落ちる場面があれば買い増しを検討したいと思っています。

S株で買い集めて2単元にしました

私がキューブシステムを200株にしたのは2026年3月10日、取得単価1,068円です。優待が200株からなので、100株ずつ一気に買うのではなくS株で少しずつ集め、2単元に届いたところで止めました。

取得単価1,068円に対する配当利回りは4.31%、優待利回り0.47%を合わせた総合利回りは4.78%になっています。買ってからまだ最初の権利確定日を迎えていないので、JCBギフトカードを受け取るのは2026年12月が初回です。

高配当株を探していると、利回りは高いけれど財務に不安がある銘柄にぶつかることが多いのですが、この会社は利回りと財務の両方が揃っていました。そういう銘柄は多くないので、見つけたときに動けてよかったと感じています。

リスクや注意点

  • 売先が2グループに集中している:2026年3月期の総販売実績のうち野村総合研究所グループが48.7%、富士通グループが26.2%を占めます。合わせて約75%で、この2社の発注動向がそのまま業績に響く構造です
  • 不採算プロジェクトのリスク:請負契約が中心のため、仕様変更や追加作業で採算が崩れることがあります。2026年3月期も大規模案件で不採算が発生しました
  • IT人材の確保と人件費の上昇:業界全体でエンジニア不足が続いており、採用が計画どおり進まなければ受注機会の損失につながります。人材獲得競争による人件費増も収益を圧迫する要因です
  • 中計の利益率目標に距離がある:営業利益率10.5%という目標に対し、2026年3月期の実績は8.4%。最終年度である2027年3月期の予想でも9.0%にとどまります
  • 2027年3月期は減益・配当据え置きの予想:特別利益の反動で純利益は4.1%減の見込みで、配当も46円で据え置きです。7期続いた増配は一度止まる前提で見ておく必要があります
  • 海外子会社の整理が進行中:2026年8月5日に中国子会社(上海求歩信息系統)の全持分譲渡を開示し、2026年9月末に譲渡予定です。赤字子会社の整理という面では前向きですが、海外拠点の位置づけは変わります

個人株主数は直近1期で2割増えた

優待株でもうひとつ気にしておきたいのが個人株主数です。優待目的の株主が急に増えると、会社の負担が重くなり、継続保有条件の追加や優待そのものの縮小につながることがあります。

キューブシステムの個人株主数は、2022年3月期の8,475人から2025年3月期の9,277人までは緩やかな増加でしたが、2026年3月期は11,391人と前期比22.8%増と一段跳ねました。個人の持株比率も61.1%から63.4%へ上がっています。

この会社の優待は200株から・継続保有条件なしという入りやすい設計なので、株主数が増えればそのぶん費用も膨らみます。1期だけの動きで判断する必要はありませんが、この増え方が続くようなら条件の見直しはありうると考えています。毎年の有価証券報告書で確認しておきたいところです。

キューブシステム(2335)個人株主数推移
キューブシステム(2335)個人株主数推移

まとめ

キューブシステム(2335)は、1972年創業の独立系システムインテグレーターです。野村総合研究所や富士通といった大手SIerのパートナーとして、システムの開発から保守・改良までを幅広く手がけています。2026年3月期は営業利益・経常利益・純利益がそろって伸び、自己資本比率76.5%・実質無借金という財務の厚みも備えています。

この記事で一番のポイントは、配当の目安が連結配当性向50%まで引き上げられ、普通配当ベースで7期連続の増配が続いてきたことです。9月18日終値1,105円で配当利回り約4.16%、JCBギフトカード優待と合わせた総合利回りは約4.62%。優待も中間配当も9月末が基準日なので、権利付最終日の9月28日までに200株を買えば両方の権利が取れます。ただし単元は100株でも優待は200株からという点は、買う前に必ず確認しておきたい部分です。

一方で、売上の約75%を2つのグループに依存していること、中計の営業利益率10.5%にまだ距離があること、2027年3月期は特別利益の反動で減益・配当据え置きの予想であることは、理解したうえで持ちたい点です。値上がりを狙う銘柄ではなく、厚い財務に支えられた配当を受け取りながら、中計の利益率目標にどこまで近づくかを見ていく銘柄だと考えています。

この記事を参考にしつつ、最終的な判断はご自身の数字の確認をもとに行っていただければと思います。

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